ノリ速(@KB48)

※ここにある小説などの著作権は全て阿戸芸社に帰属します。(大嘘)

裂 恋物語まとめ

裂は体臭の立ちこめる家を出て 散歩に行っていた

すると 道で変な美少年が「僕と契約して鬼退治にいってよ!」

と、唐突に話しかけてした

「え、これってスカウト!? やっぱり裂はかわいいから……」

列は何か微妙に勘違いしている 

「う、うん 契約金はきびだんごでいい?」

どう考えてもそんな条件だが のぼせあっがていた裂はOKしてしまった

「私は裂っていうの あなた もしかしてピーチ太郎さん?」

楠に読んでもらった絵本を 思い出した裂はそういった

「違うよ 僕は きんた〇 っていうんだ!」

「え……?」

「どうかしたの???」

「ううん、か、変わった名前だな と思っただけ」

「うん、昔話みたいだろ きんた郎 なんて」

「え!? あ、うん」

「あ、お兄ちゃんだ!」

「きんた朗! その美少女はどうしたんだ!?」

「今スカウトしたんだ! 裂っていうんだ!」

「ふ〜ん あ、裂ちゃん俺ゴールデンボー〇っていうんだ よろしくね」

「え…?」

「お兄ちゃんは外国国籍なんだ!」

「そうなんだよ、俺オーラトリスアから来たんだ」

「そ、そうなんですか」

「うん、ゴールデンボーイ なんて外国語(外来語?)だから驚いた?」

「え? あ、いえ 父(母?)もオーラトリスア出身なんです」

 

裂は、このあやしげな兄弟を連れて、家に帰った。親に相談をするためである。


「ミニピーチ、震。私こいつらと鬼退治に行きたいの。スカウトされたから断るわけにはいかないのよ」


ミニピーチと震は、えぇ~!と驚いた声をあげた。


「裂がいないと新しい赤ちゃんのお世話が大変なんだけどー」


「裂って利用できるから手放したくないんだよねー」


「はぁ!?」裂は手に持っていた契約金のきびだんごを、ミニピーチと震に投げつけた。


「何が何でも私は鬼退治に行くの!赤ちゃんにはきびだんごでも食わせとけバカヤロー!!」


ミニピーチと震はまゆをひそめて顔を見合わせる。


しばしの沈黙のあと、震がやっと口を開いた。


「いきなり人にきびだんごを投げつけるような、かんしゃく持ちの娘はいらん。鬼退治とやらに行ってきなさい。そして二度と戻ってくるな。ゴートゥーヘブン!プギャーwwww」


「いいわ、行ってくる。そしてもう絶対戻ってこないから!」


裂は怒り狂って、二人の兄弟をつれて家を出て行った。

 

そしてミニピーチは言った

「赤ちゃんって… きびだんご食えるの?」

裂は引き返してミニピーチをぼこぼこにすると再び鬼が山へと向かっていった

「鬼退治ってピーチ太郎がやるんじゃないの?」

裂の質問に兄弟は顔を見合わせしばしの沈黙が続いた

「僕たちはバイトでやってるんだよ」

そう答えたのはきんたm…失礼 きんた朗だった

「一匹につきだいたい15ぐっせるもらえるんだぜ!」

ゴールデンボーイがそう得意げに言った

「え… 15ぐっせる?」

「うん! すごいでしょう!? 鬼のレベルによってはもっともらえることもあるよ」

「実はアイテムがもらえることもあるんだぜ」

「ふ、ふ〜ん 武器は何か使うの?」

「鉄の剣☆1を使ってるよ」

「はあ!? あれって100ぐっせるするじゃない」

「でも これは使い捨てじゃないんだぜ」

「裂にも一本あげるよ!」

「きさま! 裂ちゃんを呼び捨てにすんな!」

「うるさい! ロリコン!」

「待って! 二人とも! 私…… 私 鬼退治やめるわ!」

 

「私鬼退治やめる!」


「え、でももう家には帰れないんだろ??」と、きんたm・・・いえ、きんた朗。


「あ・・・そうだった・・・」裂がどうしようか考えて立ちすくんでいると。


裂の目の前に、懐かしい顔が現れた。


「あれ、お前は・・・裂じゃないか!」


それはなんと・・・裂の実の父親、楠だった!!


「お父さん!お父さんこそ、どうしてここに??」


楠は照れくさそうに頭をかいた。


「へへへ、俺、新しい恋人探しの旅にでたんだ。こんなところで裂に会うとは奇遇だなwwwwwワロスwwww」


そして、楠は裂の両隣に立っている二人の青年をジロジロと見た。


「こいつらは誰なんだ?」


「こっちはきんた朗、こっちはゴールデンボーイっていうの」


楠はきらきらと目を輝かせた。


「二人ともとってもイケメンじゃないか!!きんた朗、ゴールデンボーイ!俺と結婚しないか!?」

き「おじさん 悪いけど僕はホモじゃないんだよ」

ゴ「俺は なんにしてもおっさんは嫌だぜ」

楠「そんなこと言わないでくれ 結婚してくれたらお小遣いを1日200ぐっせるあげるから!」

き「に、200ぐっせる!? でも 僕は売春はしない!」

ゴ「俺は もう好きな人がいるんだ!」

き「え、お兄ちゃんの好きな人って誰?」

ゴ「スターのマリン ブッター にベタ惚れなんだ!」

裂「あれ? マリン ブッターって男じゃなかったっけ?」

ゴ「男で何かおかしいのか?」

楠「やっぱり君もホモなんだね!」

ゴ「し、失礼な! 俺のどこがホモだって言うんだ!」

裂「どこがって…… 逆にどこがホモじゃないわけ?」

ゴ「どこもホモじゃないさ! なあ きんた〇!」

き「そうだ! お兄ちゃんはホモじゃないよ!」

ゴ「れっきとした異性愛だ!」

楠「分かったよ… 君は女の子なんだね! 気がつかなかった」

裂「マジで!?」

ゴ「何で気がつかないんだよ!」

裂「だって ゴールデンボーイ って名前もボーイだし お兄ちゃんって呼ばれてるし」

き「お兄ちゃんっていうのは ミドルネームなんだよ」

ゴ「俺のフルネームは ゴールデンボーイ・お兄ちゃん・キダンビゴ なんだ」

き「僕は きんた朗・パッタロリ・キダンビゴ だよ」

 

「まぁとりあえず、ゴールデンボーイたんが男だろうと女だろうと俺は君に一目ボレしちゃったんだ。スターのマリン・ブッターより俺のほうが絶対君を幸せにしてやれる!俺と結婚しよう、ゴールデンボーイたん!」


楠は身振り手振りを交えながら熱烈にアピールした。


と、どこからかミニピーチの声が聞こえてきた。


「裂や~、裂や~い。さっきは言い過ぎたよ。裂や~でておいで~」


ミニピーチの声はどんどん近くなってくる。


「裂~ 裂~ 裂や~でておいで~」


とうとうミニピーチの声は、4人のすぐそばまで来た。


「あああ!いた!裂発見!」


とうとう裂はミニピーチに見つかってしまった。ミニピーチは喜びの表情を見せたのもつかのまで、裂の前に立っていた楠を見るなり、口をあんぐりと開けた。


「楠!どうして楠がここにいるの!?」

楠「裂! 逃げろ!」

ミ「戻ってきておくれ!」

裂「近づくな! 糞じじい!」

裂はそう吐き捨てて 走り出した

ミ「待って! 裂〜! 裂〜!」

ミニピも裂を追ってどこかへ行った

き「待て! じじい! 裂を追って何をする気だ!」

きんた朗も走り去って 後には呆然と立ち尽くすゴールデンボーイと楠が残った

楠「なんか 騒がしかったけど やっと二人になれたね///」

ゴ「何言ってやがる うんこ! 裂ちゃんの心配しないのかよ!」

楠「裂より君の方が 大切なんだ!」

そう言って楠はゴールデンボーイに抱きついた

ゴ「放せ! 誰か! 誰か! 助けてくれ!」

楠「照れなくてもいい さあ、早く僕の部屋へ行こう!」

ゴ「誰か! お願いだ!」

?「その子を放してやるんだ うんこ!」

楠「き、貴様は」

楠を止めたのは、黒いショートヘアでものすごい(とにかくものすごい)キツい目をした女性だった。


「ちょっとちょっと~うんこお兄ちゃんったら可愛い女の子に何やってるのよ~」


楠がゴールデンボーイを離すと、ヒッと小さな悲鳴をあげた。


「どうしてヨンヨンがここにいるんだ!」


「いや~たまたまお散歩してたら誰かの悲鳴が聞こえてきたからさ~誰かがうんこお兄ちゃんにでも襲われてるかと思ってかけつけたら、ホントにうんこお兄ちゃんだったんでビックリしちゃったよ~w」


「なんなんだよもう、とにかく・・・ゴールデンボーイたんは俺の嫁にするんだから邪魔しないでくれよ!」


楠は再びゴールデンボーイに抱きついた。


「ひゃー!たすけてーーーー!!」


ゴールデンボーイがじたばたともがく。すると、ヨンヨンがものすごい力で楠とゴールデンボーイとを引き離した。


「全くうんこお兄ちゃんったら~生きているとこんなことばっかりするんだからホント困っちゃうよ~あんたには消えてもらう他ないみたいだね~」


次の瞬間、なんと・・・楠は地面にバッタリと倒れて、事切れていた!!!


「すごい、どうやって殺したの?」とゴールデンボーイ


「超能力ってやつ~? 私最強だからさ~楠なんてイチコロだよ~ww」


ゴールデンボーイはパチパチと大きな拍手をする。


「あはは~だからといってそんなに拍手されても照れちゃうな~」


気分が良くなったヨンヨンは、ゴールデンボーイの背中をばしばしと叩いてこう言った。


「あたしそろそろ弟子を取ろうかと考えててさ~あんた結構優秀そうだし、あたしの弟子になってみない~?弟子になれば超能力を身につけることも出来るよ~まぁあたしはうんこお兄ちゃんとは違うから、あんたが嫌なら強要はしないけどさ~」


ゴールデンボーイはぱあっと表情を明るくして、こくこくと頷いた。


「俺、ヨンヨンさんの弟子になります!これからお願いします、師匠!」

 

4「じゃあさ〜 月謝は10万ぐらいでいいよ〜」

ゴ「え… 10万ぐっせる?」

4「なにいってんの〜ww 10万Gに決まってるでしょ〜」

ゴ「そ、そんな… とても俺には払えない」

4「ふ〜ん じゃ さよなら〜ww」

ゴ「あ! 待ってください! 分かりました何とか10万G… 払えるようにします」

4「月謝とは別に 契約料が50万Gいるけどいい〜?」

ゴ「は、はい… 分かりました」

4「じゃ 明日7時にここで待ってるから お金もってきてね〜」

ゴ「はい!」

ヨンヨンは消える

ゴ「消えた… やっぱり超能力者なんだ それにしても60万… やはりあれしかないか…」

彼(彼女?)の貧弱な頭脳が考えた方法は 単にお金を借りると言うだけだった

 

 ゴールデンボーイは銀行に行った。そして銀行員のホシ柄のイルカに話しかけた。

 

「60万Gをかして下さい」

 

すると、なんとホシ柄のイルカの銀行員はゴールデンボーイに、60万人の蟻ちゃんを渡してきたではないか!

 

ゴールデンボーイは叫んだ。

 

「わけがわからないよ!(QB風)」

 

銀行員のホシ柄のイルカは、困ったような表情を見せた。

 

「だって60万Gって言ってたから。。とにかく用が済んだら早く帰ってください」

 

混乱したゴールデンボーイは、60万人の蟻ちゃんを引き連れて、ヨンヨンの元に連れて行くことにした。

 

それを見てヨンヨンが何か言おうとしたとき

 

手榴弾が飛んできた 運良くそれは不発だった

 

手榴弾が投げられた方を見ると

 

涙目の裂がいて こう叫んでいる

 

裂「何であんたたちが話の中心になってるのよ! 私が主役なのに!」

 

ゴ「え? そのうち何かの伏線に…」

 

ゴールデンボーイおろおろしていると 遠くから声が聞こえてきた

 

ミ「裂〜! 裂〜!」

 

き「おい! おっさん もう追い回すのやめろよ! 嫌がってるのに」

 

それを聞きつけて 裂はかけだした 

 

裂「チッ! うるせえおっさんだ!」

 

裂の姿が見えなくなる頃 おっさん一行が到着した

 

ミ「あ、あなたたち 今ここに中学生ぐらいの女の子が来なかった?」

 

4「ちょっと〜 ただで答えてもらおうなんて思ってないでしょうね〜w」

 

ミ「あ! 10000G払いますから」

 

4「あたしは 蟻なんかいらないんだけどな〜」

 

そういったとき蟻の大群が騒ぎ出した

 

「ひどい!」「侮辱された!」「ありなんかですって!?」「蟻の怖さを見せてやれ!」

「食い殺してやる!」「そうだ! やれやれ〜!」「ぶっ殺せ!」「仲間を呼べ!」

「なんだなんだ」「人間が俺たちを侮辱したんだ!」「もっと仲間に知らせよう!」

「俺に巣のやつみんなに報告してこよう」「仕事は中止だ!」・・・・・・・・・・・・・

 

あっという間にその声は各地に住んでいる蟻を呼び寄せた

ミニピーチ漂流記まとめ

※@KB48の一部のメンバーが作った小説。7700文字ほどあるので、長いです。

 

昔々オーラトリスアの山奥に一人のおっさんが住んでいました
おっさんの名はミニピーチと言いました
ミニピーチはものすごくさえないおっさんでした
ミニピーチはゲイでした
ミニピーチは貧乏でした
ミニピーチは頭は悪くはありませんでした
ミニピーチはものすごい体臭でした 
ミニピーチはなぜか勘が良く働きました
そしてオーラトリスアにはほかにゲイがいませんでしたから
誰もミニピーチにかまってくれませんでした
ですからミニピーチは毎日絶望的な日々を送っていました

ある日、ミニピーチは山奥の川岸に一本の桃の木を見つけました
その木のよく熟れた桃を一つもぎ取って見てみると
桃の割れ目がある物に見えてきました
そして、ミニピーチの勘がささやきました
「この桃こそが自分を運命の相手と引き合わせるだろう」と
ミニピーチが驚きにあまり呆然としていると
体が徐々に小さくなり桃の中へ消えてしまいました
桃の香りはミニピーチの体臭を消し
ミニピーチとともに川へ流れ込みました
そして川幅は徐々に広がりやがて膿…失礼、海となりました
桃は腐らず青い海の上を流れていきました
それから何ヶ月経ったことでしょう
その桃が北へ向かう暖流に乗り、小さな島国「ジンパグ」へと流れ着いたのです
しかし、長い間誰も気がつきませんでした
そして、58年後一人の中年、士瀬 楠(シゼ クス)が
その桃の打ち上げられた浜にやってきたのです
はじめ楠は何も気がつきませんでした
それれどころではなかったのです
楠は外人とのハーフの少女、路璃目・ティカ(ロリメ・ティカ)に
求婚し、あっさり断られた直後でした

 

楠はティカに振られたショックで、東京スカ○ツリーのてっぺんから飛び降り自殺をし、気を失いました。
・・・目を覚ますと、楠は三途の川の近くに倒れていました。
「<拡散希望>あぁ、俺は死んだんだ」 楠はそうつぶやきました。
楠が立ち上がって歩き出そうとすると、三途の川からドンブラコ~ドンブラコと、熟れた小さな桃が流れてきました。
「なんと美味そうな桃だ!」楠はその桃を拾いました。
すると、桃はパカッと勝手に割れて、中から小さなミニピーチが出てきたではありませんか。呆然とミニピーチを見つめる楠に、ミニピーチは言いました。「私はミニピーチ。付き合ってください」と。
楠はしばらく考えました。 ティカには振られた。その前にはチューリップ小奈子(おなこ)にも振られている。
もう俺にはミニピーチしかいないんだ。
楠はうなずきました。「付き合おう。」
こうして二人はジンバグで楽しい初夜を過ごしました。


楠はミニピーチと楽しく激しい初夜を迎えた後に
町へデートしに行くことになりました。
途中で綺麗な菫の花が2輪咲いていました。
その菫を見てミニピーチは「まぁ、綺麗!」と言うので
楠は下心アリで「君の方が綺麗だよ」と一言。
 
その菫を隣で眺めていた腐 ロラ(ふ ろら)にドン引きされました。
「何あの人達…」汚いものを見るような目で流してると
またその隣で1ぴきのアリがいちゃつくバカップルを嫌な目で見ていた。

 私の名前は路璃目・ティカ。
楠には悪いけど結婚の話を断って数日たったある日のことだった。
 
暇だから適当に町をブラブラしていると
なんと楽しそうに笑う楠が居た。
その隣にも気持ち悪いおじさんも居る。
とっとと無視して逃げようとしたが、めんどくさいことに
気持ち悪いおじさんと目が合ってしまった。
 
「楠たん、すっごいロリな中学生がいるよ」
ロリという言葉に思わず楠は振り向いた。
私は目が合わないように上手くその場を避けた。
 
だが不覚にも楠の隣に居る気持ち悪いおじさんが気になったため
とりあえず二人の様子を見ることにした。
「ねー、楠たん」
「何だ?」
「私、楠が大好き」
「俺もだぜミニピーチ。今日のツイッターの書き込みはおまえの事しか書けないぐらいに
おまえの事で俺は頭がいっぱいなんだぜ」
「嬉しい。また激しい夜なるかな…楠たん本当に激しすぎ」
「気持ちいいだろ?そっちのほうが」
 
イチャつくおっさんのバカップルに私はドン引き。
そこで腐 ロラが私の前を通りかかった。
 
彼女は口から大量の吐き血。
私は驚いた。
声をかけようとした時、口の中から温かい液が出てくるのが分かった。
 
ポタッ
 
アスファルトに垂れた液体をよく見るとそれは血だった。
ハッとしておっさん二人の周りの人間を見る。
みんな赤い液を口から吐いている。
頭の悪い私でも原因が分かった。
 
この二人を見るとドン引きで引いた血が下半身に溜まり
それが爆発して口から血が出ていたという。
 
「っ…覚えてなさい!」
 
その日、私はつぶやきに「おじさんカップルに注意」つぶやいた。

 

ある晴れた春の日二人のおっさんが歩いていた
その 道の端に 二輪のすみれと一本の桃の木があった
桃「すみれはいいなあ」
すみれ「どうして?」
桃「すみれは すみれの花が好きって人多いでしょう
  でも 桃はいいことないの 花見は桜だもの」
すみれ「桃の方がいいよ」
桃「どうして?」
すみれ「とってもきれいで よく目立つし いい香りの甘い実がなるでしょう
    私なんて 全然目立たないし 出番も減ってるの」
二人はそんな会話をしていました
ミニピーチ「誰か私のことキレイって言った?」
楠「みんな言ってるよw とってもキレイだもの」
ミニピーチ「やだぁ 楠の方がキレイよ」
楠「そ、そんなこと 言われると照れるだろ!」
ミニピーチ「楠ったらかわいい」

その日、大量の人々が吐血して死んだ

 

きらきらと青く輝く夏の海辺に、2人のおじさんが立っていた。
「楠たん、海って綺麗だね」
「何言ってるんだ、ミニピーチの方が綺麗だよ」
「今日は綺麗っていうより可愛いって言って欲しいな♡」
「じゃあ言うよ、ミニピーチは可愛いよ」
海水浴に来ていた一般人は、皆イチャつくおじさんのカップルをじろじろと眺めていた。
「ねえねえお母さん、あのおじさんたち気持ち悪いよ」
「こら、腐 ロラ、あんなおじさんたち見ちゃいけません!」
ミニピーチと楠はそんなことも気にせずに、イチャイチャし続ける。
「ねえねえ楠たん、泳ごうよー♡」
「そうだなミニピーチ」
二人のおじさんカップルは、同時に青く輝く夏の海へと飛び込んだ。
次の瞬間。

ぶわっ。

サファイアのように青く輝いていた綺麗な海は、一瞬のうちにどす黒い赤に染まっていった。周りをみると、海水浴をしていた人たちが、皆血を吐いて倒れていたのだった。特に路璃目・ティカの吐いた血が一番多かった様だ。
「何で皆血を吐いてるの、楠たん・・・?」
「さあ、分からんな・・・それより泳ごうぜ」
「そうだね楠たん」
浜辺に咲いていた2本のすみれさえたちまち枯れてしまい、一匹の黒い蟻までもが血を吐いて倒れ、運悪くミニピーチたちの近くにいた一匹のイルカも、天に昇っていってホシになってしまった。
「楠たん、海の向こうにどっちが早くつくか競争しようよ!」
「アハハ♪」
「ウフフフフフフフ♪」
誰もいなくなった海辺に二人のイチャつく声だけが、ただただ、大きく響いていた。

 

とある町にて。
   
「あー…今日も綺麗だよミニピーチたん…ハァハァ」
一人の女が壁からそっとおじさんを見ている。  
「楠たん、さっきから私を熱い視線で見つめる人がいるよ?」
「ん?誰だ?ティカか?」
 
後ろを振り向くと誰もいない。
「誰もいないぞ?」
「あ…れ?…まぁ、気のせいかな…」
「気にするなよミニピーチは誰にも渡せない」
「ああんもう、楠たんったら♡」
  
「…楠め…おっさんのくせによぉ…」
歯軋りをしながら楠を睨む臭血 震(しゅうち しん)
 
「どうしてミニピーチはあんなに美しいのかな…
 あの体臭が特に最高だよ…ああ、今にでも抱きつきたい…
 襲っちゃいたい…めちゃくちゃにしたい…グフ…グフフフフ」
 
震はミニピーチのことが好きだった。
それも何年も前から。
なのに、いきなり楠という彼氏ができたのを知って
毎日楠を睨んではミニピーチを見守っていた。

 

「私は決めた…絶対に…楠を殺してやる!」
震はナイフを握り締める。
フードを深く被り、顔が見えないようにする。
じりじりと楠に近づき、楠にめがけてナイフを振り上げる。 
 
「誰だっ!?」
楠が震に気づき、後ろを振り向く。
「!?」
震の手元にあるナイフに楠は気づいたが、怖くて動くことができなかった。
 
 
グサッ
 
 
楠は死んだ
 
 

と、思ったがそうではなかった…

と思ったけどやっぱり楠は死んでいた・・・
「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」震は自分が人を殺したという事が突然怖くなり、半狂乱で叫びながら逃げて行った。
すると、震と入れ替わりにミニピーチが楠のもとへやってきた。
「どうしたの!どうしたの楠たん!」
しかし楠はもう息絶えていた・・・。
「楠たん!楠たぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」
ミニピーチは事切れている楠を抱きしめて、わんわん泣いた。
もとからグシャグシャだった顔が、泣いたせいで余計グシャグシャになっていた。
ミニピーチは最後に、楠の頬に甘いちゅーをした。
「もし生まれ変われるのならば その時はまた遊んでね(キケンな意味で)」

数日後。
 
「楠たん、今日のご飯だよ」
ミニピーチは楠…いや、楠の木に話かけると
如雨露から水を注いだ。
「私…元気にやってるよ、楠たん…」
 
楠は震の手によって殺された後何故か楠の木の苗となって生まれ変わった。
ミニピーチはそれを家へ持ち帰り、庭に植えた。
次第に楠の木は大きく成長し、今はミニピーチの身長を越えるほどだった。
 
「楠たん…また…楠たんと激しい夜を…過ごしたいよぉ…」
ミニピーチの瞳から大粒の涙が溢れ出す。
その涙がいってき楠の木の根に落ちる。
すると…
 
 
ぱぁぁあああ
 
楠の木から眩しい光が放たれた。 
ミニピーチが思わず伏せていた目を開ける。 
「!?」
 
さっきまで楠の木が生えていた場所には、楠がいた。
相変わらず気持ち悪いうんこみたいな顔をしているが
間違いなく、あの楠だ。
 
「楠たん!」
ミニピーチは楠に抱きついた。
だが楠はうかない顔をしている。
「誰…ですか?」
「え…」
ミニピーチの顔から笑顔が消える。
 
「ていうか何で俺此処に…今まで何を…」
「楠…たん?」
「なんなんだおまえ、馴れなれしく俺の名前を呼ぶな!」
初めて楠に怒鳴られたミニピーチは後ずさった。
「嘘…だよね?」
「あ?」
「楠たん…私のこと覚えていないの?」
「おまえと過ごしていたことなんてない。人違いじゃないのか?」
「そんな…!」

ミニピーチはさらに泣き出してしまった。
涙でくしゃくしゃの顔。
誰が見ても汚らわしい。
 
 
「なーんてな」
 
楠はミニピーチを抱き寄せる。
 
「楠…たん?」
「忘れたなんて嘘、ただいま…俺のミニピーチ」
 
その瞬間、ミニピーチは楠を強く抱きしめた。
 
「楠たん!おかえり楠たん!」
 
 
その日、二人はいつもより激しい夜を迎えたのであった。
ベッドには白くて苦い液体だらけであった。

 

「あー…やっと退院できた…」
 
あれから1ヶ月。
ティカは大量の吐き血のせいでしばらく入院していた。
 
「そもそもあの気持ち悪い男どもは今どこで人々を苦しめているのかしら」
「あ、ティカ!」
一人でぶつぶつ言うティカのもとに一人の少女が駆けてきた。
同じく吐き血でティカと同室に入院していた腐 ロラ(ふ ろら)だ。
「あ、ロラ!どうしたの?」
「それがさー聞いてよー」
「ん?」
「あのミニピーチに子供ができたらしいよ!」
 
しばしの沈黙。
 
「え?」
ティカからやっと出てきた言葉がそれだった。
 
「あのねー…私たちが入院している間も二人は毎日…その…
 激しい事をしていたらしいのよ。
 それでとうとうミニピーチのお腹に赤ちゃんが…」
 
「うわ、子供可哀想だね」
「あ、うん…それでね、出産日がこの病院で今日らしい」
「はぁ!?まだ子供できて半年も経ってないじゃない!」
「ミニピーチは通常の人間じゃないのよ。当たり前って言ったら当たり前なのよ」
「そう…だね」
 
――…
 
「ん、あぁあ…うぅう…あっ」
「がんばれ!ミニピーチ!」
 
その頃、ミニピーチは産む最中であった。

ぽんっ 
 
まるで桃太郎が生まれたかのような音を立てて
ミニピーチのある穴から赤ちゃんが生まれた。
「生まれた!」
楠はもう大興奮て赤ちゃんを抱き上げる。
「ほらっ、俺達にそっく…」
 
抱きかかえた赤ちゃんは不思議と生まれたてなのにとても顔が整っていて
二人の赤ちゃんとは思えないほど綺麗だった。
 
「はぁ…はぁ…どう?その子」
「俺達の子供とは思えないほど…綺麗」
「名前どうする?」
「そうだな…隅 裂(すみ れつ)とかどうだ?」
「いいわね。決定。そういえば私たちの初デートのとき見た二輪のすみれは綺麗だったわ」
「偶然だな…俺それを思い出した」
 
二人の子供、隅 裂はこれからたくさんの問題を引き起こしまうことを
まだ誰も予知できなかった。

 

それから、はや13年が過ぎた。
隅 裂は立派にすくすくと成長し、どんどん美しくなっていった。←ぇ
その日は、ミニピーチと楠は二人で何処かに出かけていて、裂は1人で留守番を頼まれていた。
裂が、ピンクの可愛らしい桃柄のソファーに座って「海苔鷹伝」を読んでいると、突然ピーンポーンとチャイムが鳴った。「は~い」裂はソファーからすっくと立ち上がり、すぐに扉を開けた。
扉の向こうに立っていたのは、黒いフードを目深にかぶった・・・臭血 震だった!
「あなたは・・・お父様を殺そうとした・・・というか一度殺した・・・震じゃないの!」
震は黒いフードをはらりと取って、にこやかに頷いた。
「そうだよ。俺が楠を殺そうとしたんだ(´◉◞౪◟◉)」
「何の用なの?」と、裂が訝しげにたずねた。
「実は、裂ちゃんにお願いがあるんだ・・・(☣౪☣)」

              *

しばらくして、ミニピーチと楠がイチャイチャしながら帰ってきて、家の扉を開けた。
するとなんと!
扉の前には険しい顔をして、銀色に輝く1本のナイフを両手でにぎりしめた、

自分たちの娘、隅 裂が立っていた。

「…え?」
思わずミニピーチと楠は驚愕したまま
その場に立ち止まってしまった。
自分の娘がナイフを持って立っていることに目を疑いながら。
震えるミニピーチの隣では楠が震をじっと見る。
一度は自分を殺したことがある人物…つまり殺人犯。
また殺されるのかと思い、ミニピーチをかばう体制をとる。
 
「おやおや~流石に自分の可愛い娘さんに
 ナイフを向けられちゃねぇ~どんな気分かな~?」
 
震はミニピーチ達に一歩一歩近づく。
それに合せて楠とミニピーチも一歩一歩引く。
裂はそんな様子を黙って見る。
「やめて…来ないで!」
ミニピーチの声は震えている。
「死ねぇええ!」
 
 
ナイフの先が楠に向かって刺さろうとした瞬間。 

 
「ん?」
楠は目が覚めた。
いつも通りの朝だった。
カーテンの隙間から朝の眩しい光が差し込む。
 
「あ…れ?夢…か?」

楠はホッとしてベッドから起き上がる
昨夜もミニピーチとヤりたい放題だったのでベッドは白い液体だらけ。
 
ピンポーン

玄関からインターホンのチャイムが聞こえた。
「はーい」
楠は階段を下り、玄関の扉を開ける。
 
そこにはナイフを片手にフードを深く被っている人がいた。

 

震!」楠が叫んだ。楠の叫びを聞きつけて、2階からミニピーチが駆け下りてくる。「楠たん、どうしたの!」
すると、震がニタリと笑った。そしてミニピーチの腕を凄い力でつかむと、ミニピーチを連れたまま猛スピードで外へと逃げていったのだ!
「震!ミニピーチに何するんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」楠がまたもや大絶叫した。今度は裂が階段を降りてくる。
「お父さん、キチガイにでもなったの!?どうしたの!?」
もう少しで震の姿が見えなくなるという所で、くるりと震が振り返った。
そしてミニピーチをつかんでいない方の片手から、金色に光る黄金のカードを投げた。
楠はへらへらと床にへたりこんでしまったので、裂がカードをキャッチする。
そのカードを読んだ楠と裂は、思わずゴクリと息を呑んでしまった。
震の投げたカードに書いてあった言葉とは。

「ミニピーチは頂くぜっ☆ 怪盗 震」

幾分冷静になった頃 楠は思った
「そもそも何で俺 ミニピーチと結婚したんだ???」
思い返してみれば 単にティカとチューリップ小奈子にふられたから
仕方なく結婚しただけだった……
「虚しい……」
このままでは 裂まで変態になってしまうかもしれない
そう思った楠はミニピーチを見捨てた

 

震の家に囚われたミニピーチは怖くて怖くて死にそうだった。
「助けて楠・・・助けて裂・・・」
泣きそうになるミニピーチを見て、震は興奮した。

「楠はここまで来れないよ」

そう呟くとミニピーチは泣き出してしまった。
かなり興奮した。
しかし、愛しい人を泣かせてしまうのは後味が悪い。
ミニピーチの笑顔をおかz・・・失礼、
ミニピーチの笑顔が見たかったのだ。

なんとか笑顔にしたい気持ちと、興奮が混ざり合って、
なぜかミニピーチに接吻してしまった。

「ん…ぁあ」
震がミニピーチから唇を離す。
ミニピーチの目からは涙がこぼれている。
それがまた可愛くて、震はさっきより激しく接吻する。
「ぁ…ん…やめっ…ぁあ」
それを何度も繰り返しているうちに震はさらに興奮し、
ミニピーチの衣服を無理やり脱がせる。
 
「いやっ!…やめて…!」
泣いて喚くミニピーチの腕をロープで縛り、身動きを取れなくする。
「ああ可愛い…こんな可愛い子…楠にはもったいねぇ!」
「嫌っ…嫌々!放して!」
震がミニピーチの体に触れようとしたときのこと。
 
「ははっ、いいところ悪いけどこれを見たら?」
 
突然現れたのはゴスロリ姿のティカ。
ティカの片手には一本のビデオテープ。
「失礼」
震の家のテレビを勝手にあさくり、勝手にビテオテープに繋ぐ。
するとテレビ画面に楠がミニピーチを捨てた…そんな感じの様子が移っていた。
「俺、どうしてあんな汚らわしいジジイに手を出したんだ…」
ミニピーチはショックで言葉が出なかった。
今まであんなに自分を綺麗だと褒めてくれた楠が
汚らわしいだなんて…。
「あーあー、今度はどんなロリっ子に手を出そうかな」
そこで動画は終了。
 
「あなた方二人を恨みに来ようとたまたま自宅へ訪問したんだけど
 何か問題でもあったみたいだから適当にビデオテープに収めたのよ。
 で、分かった?言いたいこと。
 楠は最低最悪のヤリ逃げ…ヤリチンなのよ。」

 

あれから1ヶ月がたった。
震の家には、震とミニピーチと裂が、仲良く暮らしていた。
ティカが来た後に裂が震の家の場所を突き止めて、家にやってきたのだ。
裂が言うには、「震のカードの発行場所から住所特定をした」のだという。
そしてなんと、ミニピーチのお腹には・・・新たな赤ちゃんが宿っていた。
2日後には震とミニピーチは結婚式を挙げる予定だ。
楠の行方はもう分からないし、誰も楠を探そうと言い出す者もいなかった。
結局、これで良かったのだ。これでやっと、全員が幸せになれるのだ。
ミニピーチが幸せそうに言った。「私、ヤンデレな震のことが大好きよ、震❤」